
部屋の湿気対策で換気扇をつけっぱなしにしているのに、なんだか湿度が下がらない…それどころか、逆に湿度が上がると感じたことはありませんか?
換気扇を回すと湿度は下がるのか、それとも余計に湿気るのか、疑問に思いますよね。実は、換気扇は使い方を間違えると逆効果になってしまうことがあるんです。
この記事では、換気扇が湿度対策で裏目に出る理由と正しい使い方を徹底解説。さらに、天候に左右されず確実に湿度を下げる方法として、おすすめの除湿機やエアコンの活用法まで詳しくご紹介します。
- 換気扇が湿度対策に逆効果になる理由
- 逆効果を避けるための換気扇の正しい使い方
- 確実に湿度を下げるおすすめ除湿機とエアコン
- 換気扇と家電を組み合わせた効果的な湿気対策
湿度の対策に換気扇は逆効果?正しい使い方

- 換気扇を回すと湿度は下がる?湿気る?
- なぜ?換気扇で湿度 上がるケース
- 換気扇で湿度が下がらない時の原因
- 逆効果にしない!換気扇の5つのコツ
- 場所別|効果的な換気扇の使い方
- 換気扇つけっぱなしの湿度と電気代
換気扇を回すと湿度は下がる?湿気る?
「換気扇を回すと湿度は下がるのか、それとも湿気るのか」という疑問ですが、基本的には「条件が合えば湿度は下がる」というのが答えです。
換気扇の役割は、室内の空気を外に排出し、その分、外の空気を室内に取り込むこと。つまり、室内のジメジメした空気(湿度が高い)を排出し、外のカラッとした空気(湿度が低い)を取り込めれば、部屋の湿度は効果的に下がります。
このように、換気は湿度対策の基本であり、換気扇はその効率を上げてくれる重要なツールなのです。しかし、いつでも効果があるわけではないのが難しいところ。次の項目で、効果がない、むしろ逆効果になるケースを見ていきましょう。
なぜ?換気扇で湿度が上がるケース
良かれと思って換気扇を回しているのに、逆に部屋の湿度が上がることがあります。その最大の原因は、「室内の湿度よりも、外気の湿度の方が高い」という状況です。
例えば、梅雨の時期や雨が降っている日などが典型例です。このような日に換気扇を回すと、せっかく除湿した室内の空気を外に捨てて、外の湿った空気を大量に室内に取り込んでしまうことになります。
これは、沈没しかけた船から水をかき出している横から、どんどん海水が流れ込んでくるようなもの。これでは、いつまでたっても湿度は下がりません。

換気扇で湿度が下がらない時の原因
外の湿度は高くないはずなのに、なぜか換気扇で湿度が下がらない…。その場合、換気扇の使い方や状態に問題があるかもしれません。
1. フィルターの汚れ
換気扇のフィルターにホコリや油汚れがびっしり詰まっていると、空気の吸引力が大幅に低下します。これではファンが頑張って回っても、効率的に空気を排出できません。
2. 給気口がない
換気は排気と給気がセットです。窓を完全に閉め切った状態で換気扇を回しても、空気の入り口がないため、空気の流れが生まれにくくなります。結果として、換気効率が著しく落ちてしまうのです。
定期的な掃除と、空気の通り道を作ってあげることが、換気扇の性能を引き出す鍵となります。
逆効果にしない!換気扇の5つのコツ


換気扇を逆効果にせず、湿度対策の味方にするためには、いくつかのコツがあります。以下の5つのポイントを意識して、上手に活用しましょう。
1. 湿度が低い時間帯を狙う
一日の中でも湿度は変動します。一般的に気温が上がる午後の時間帯(春・夏は12〜16時、秋冬は12〜14時ごろ)は湿度が下がる傾向にあるため、この時間帯を狙って換気するのが最も効果的です。
2. 窓を開けて空気の通り道を作る
前述の通り、給気口の確保は必須です。換気扇から最も遠い場所の窓を5〜10cmほど開けると、部屋全体を空気が流れる道ができ、効率的に換気できます。
3. 湿気が発生したらすぐに使う
お風呂上がりや料理中など、湿気が大量に発生したタイミングで、すぐに換気扇を回しましょう。湿気が部屋全体に広がる前に排出するのが鉄則です。
4. こまめに掃除する
換気扇の吸引力を保つため、フィルターやファンは定期的に掃除しましょう。きれいな状態を保つことは、省エネにも繋がります。
5. 24時間換気と併用する
24時間換気システムは部屋全体の空気をゆっくり入れ替えるもの。調理中などの急激な湿気には対応しきれないため、局所的にパワフルな換気扇を併用するのが正解です。
場所別|効果的な換気扇の使い方
家の中の場所によって、換気扇の効果的な使い方は少し異なります。場所ごとのポイントを押さえておきましょう。
浴室:入浴後は特に湿気が充満します。浴室の換気扇を効果的に使うには、窓やドアをしっかり閉めて密閉空間を作ることが重要です。窓を開けるとそこから空気が流入し、換気扇の排気能力が落ちてしまいます。お湯を残す場合は必ずフタをしましょう。
トイレ:意外と結露などで湿気がこもりやすい場所です。使用時以外も定期的に換気扇を回すのがおすすめ。ホコリが溜まりやすいので、こまめな掃除が効果を維持する秘訣です。
キッチン:調理中は、湯気とともに大量の湿気が発生します。特に煮炊きする際は換気扇を「強」で運転し、対角線上にある窓を開けて空気の流れを作りましょう。
換気扇つけっぱなしの湿度と電気代
「換気扇をつけっぱなしにすると、湿度は管理できるの?電気代は?」と気になりますよね。まず電気代ですが、実はそれほど高くありません。
一般的な浴室換気扇を24時間「常時運転」モードでつけっぱなしにしても、1日の電気代は3円程度と非常に経済的です。このため、電気代を心配して換気扇を止める必要はあまりないと言えます。
ただし、湿度管理の面では、つけっぱなしが常に正解とは限りません。前述の通り、外の湿度が高い日に回し続けると逆効果になります。電気代よりも「いつ回すか」というタイミングの方が、湿度コントロールにおいては重要です。
湿度対策は換気扇より除湿機がおすすめ


- 換気扇だけでは限界がある理由
- おすすすめエアコンの除湿機能も有効
- 本当におすすめの除湿機3選
- 除湿機の効果的な使い方
- その他の湿気対策アイデア
- まとめ:湿度は換気扇より家電で対策が吉【逆効果なし】
換気扇だけでは限界がある理由
ここまで換気扇の正しい使い方を解説してきましたが、正直なところ、換気扇だけでの湿度対策には限界があります。その最大の理由は、「外の天候や湿度に効果が左右されてしまう」という点に尽きます。
日本の夏、特に梅雨の時期は、湿度が高い日が続きます。そんな状況では、どんなに換気扇を工夫して使っても、室内に湿った空気を取り込むしかなく、根本的な解決にはなりません。



だからこそ、天候に関わらず、能動的に室内の湿度を下げることができる「除湿機」や「エアコン」の活用を強くおすすめします。
おすすすめエアコンの除湿機能も有効
本格的な対策として、まず検討したいのがエアコンの除湿(ドライ)機能です。多くの場合、すでにご家庭に設置されているため、追加投資なしですぐに始められます。
エアコンの除湿には主に2つのタイプがあります。
- 弱冷房除湿:空気を少し冷やしながら湿気を取ります。室温も少し下がるため、蒸し暑い夏に適しています。電気代は比較的安価です。湿度戻りするデメリットがあります。
- 再熱除湿:湿気を取った空気を温め直してから部屋に戻します。室温を下げずに湿度だけを下げられるので、肌寒い梅雨の時期などに便利ですが、電気代は高くなる傾向があります。
ご自宅のエアコンの機能を確認し、状況に応じて使い分けることで、快適な湿度を保つことができます。
本当におすすめの除湿機3選
よりパワフルで確実な除湿を求めるなら、やはり専用の「除湿機」がおすすめです。ここでは、性能や口コミ評価の高い、本当におすすめできる除湿機を3つご紹介します。
商品 | 特徴 | 方式 |
---|---|---|
シャープ CV-RH140-W | ハイブリッド方式で一年中パワフル。プラズマクラスター搭載で部屋干しの嫌な臭いも抑制。広角ルーバーで洗濯物を効率的に乾燥。 | ハイブリッド式 |
アイリスオーヤマ IJD-I50 | サーキュレーター付きで送風能力が高い。洗濯物を狙い撃ちしてスピード乾燥できる。コンパクトな設計で人気。 | デシカント式 |
三菱電機 MJ-P180RX-W | コンプレッサー式でトップクラスの除湿能力。大容量タンクで水捨ての手間が少ない。梅雨や夏場に圧倒的なパワーを発揮。 | コンプレッサー式 |
除湿機の効果的な使い方
除湿機を選ぶ際は、その「方式」に注目すると、より自分のライフスタイルに合ったものを選べます。
- コンプレッサー式:空気を冷やして除湿。消費電力が少なく、梅雨〜夏場のパワフルな除湿が得意。気温が低い冬は性能が落ちる傾向があります。(例:三菱電機)
- デシカント式:乾燥剤で水分を吸着し、ヒーターで温めて除湿。冬場でも性能が落ちず、軽量・コンパクトなモデルが多い。ヒーターを使うため、室温が上がりやすく、電気代は高めです。(例:アイリスオーヤマ)
- ハイブリッド式:夏はコンプレッサー式、冬はデシカント式と、両方の良いとこ取りをしたタイプ。一年中効率よく使えますが、本体価格は高価になります。(例:シャープ)
どのタイプの除湿機でも、サーキュレーターや扇風機を併用して室内の空気を循環させると、より効率的に除湿できます。






その他の湿気対策アイデア
除湿機やエアコンを使いながら、さらに効果を高めるための簡単なアイデアもあります。
凍ったペットボトルを置く:空気中の水分が冷たいペットボトルの表面で結露するのを利用した簡易除湿です。除湿機の補助として、空気のよどみやすい場所に置くのも良いでしょう。
室内干しを工夫する:洗濯物は湿度の大きな発生源。どうしても室内干しする際は、除湿機やエアコンを稼働させている部屋で、扇風機などの風を直接当てながら干すと、湿度の上昇を抑えつつ早く乾かせます。
これらの対策を組み合わせることで、より快適な環境を作り出すことができます。
まとめ:湿度は換気扇より家電で対策が吉
今回は、湿気対策における換気扇の役割と、逆効果になるケースについて解説しました。最後に、この記事の要点をリストで振り返ります。
- 換気扇は「室内の湿度>外の湿度」の時に除湿効果を発揮する
- 雨の日など「外の湿度>室内の湿度」の時に使うと逆効果になる
- 換気扇が逆効果になるのは湿った外気を取り込んでしまうため
- 換気扇の効果を高めるには掃除と空気の通り道の確保が重要
- 換気扇のつけっぱなしは電気代は安いが湿度管理には注意が必要
- 換気扇だけでの湿度対策は天候に左右されるため限界がある
- 確実な湿度対策には除湿機やエアコンの除湿機能がおすすめ
- エアコンの除湿には弱冷房除湿と再熱除湿がある
- 除湿機はコンプレッサー式・デシカント式・ハイブリッド式がある
- 夏場のパワフルさならコンプレッサー式が有利
- 冬場の結露対策や軽さならデシカント式が便利
- 一年中使いたいならハイブリッド式が最適
- 除湿機やエアコンを使う際は部屋を閉め切るのが基本
- サーキュレーターを併用すると除湿効率がさらにアップする
- 湿度を根本的に解決したいなら、換気扇に頼るより家電の導入が賢明