
冬の訪れとともに恋しくなるこたつ。いざ使おうと思ったら「あれ、コードはどこにしまったかな?」「ペットが噛んでしまって線がボロボロ…」なんて経験はありませんか。
こたつのコードだけ買いたいけれど、そもそも、こたつのコードは共通で使えるものなのでしょうか。いざお店やネットで見ても、種類があってどれを選べばいいか分からない、という方も多いはずです。
万が一、間違ったものを買って使えなかったら、と思うと不安になりますよね。この記事では、そんなお悩みを解決するために、こたつのコードの互換性から、ご自宅のこたつに合う正しいコードの選び方、そしておすすめの製品まで、分かりやすく徹底的に解説します。
- こたつコードの互換性はピンの数で決まること
- ご自宅のこたつに合う正しいコードを見つける手順
- おすすめの交換用コードと選び方のポイント
- 古いコードを使い続ける危険性と安全な使い方
こたつの線だけ欲しい!電源コードは共通?

- こたつのコードは共通で使えるの?
- 汎用性の高い2ピンタイプの特徴
- 互換性の低い3ピンタイプの特徴
- まずは接続部分のピン数を確認しよう
- 型番がわからない時の対処法
- メトロ社の便利なコード取替ナビ
こたつのコードは共通で使えるの?
まず結論からお伝えすると、こたつのコードが共通で使えるかどうかは「条件付きで可能」です。その最も重要な条件が、こたつヒーター本体とコードを繋ぐ接続部分の「ピンの数」になります。
こたつのコードには、大きく分けて「2ピン(2穴)」タイプと「3ピン(3穴)」タイプの2種類があり、この違いが互換性を大きく左右します。まずは、ご自宅のこたつがどちらのタイプなのかを把握することが、正しいコード選びの第一歩です。以下の早見表で、それぞれの特徴を掴んでおきましょう。
| ピンタイプ | 互換性 | 選び方のポイント | 主な機能 |
|---|---|---|---|
| 2ピン (2穴) | 高い(ほぼ共通) | プラグの形状とピンの間隔を念のため確認する | 電源のオン・オフのみ(温度調節は本体側) |
| 3ピン (3穴) | 低い(メーカー・型番依存) | 必ず本体や説明書で型番を確認する | コード側に電子温度調節コントローラーが付いている |
汎用性の高い2ピンタイプの特徴
2ピンタイプの電源コードは、汎用性が非常に高く、多くのメーカーで共通の仕様となっています。そのため、市販されている交換用の2ピンコードであれば、ほとんどの場合で使用することが可能です。
このタイプは、比較的シンプルで安価なこたつに採用されていることが多く、コードの機能も電源の「オン/オフ」を切り替える中間スイッチのみ、というシンプルな構造が特徴です。温度の調節は、こたつヒーター本体に付いているつまみで行うタイプのこたつなら、2ピンである可能性が高いでしょう。
・ヒーター接続部分の穴が2つ
・コードの途中にオン/オフのスイッチがあるだけ
・温度調節はヒーター本体のつまみで行う
ただし、ごく稀にプラグの物理的なサイズやピンとピンの間隔が微妙に異なるケースも報告されています。念のため、購入前にお店の製品写真と、もし手元にあれば古いコードのプラグ形状を見比べておくと、より確実です。
互換性の低い3ピンタイプの特徴
一方で、3ピンタイプの電源コードは、メーカーごとに独自の構造を採用しているため、互換性は極めて低いのが現実です。このタイプは、手元のコントローラーで細かく温度を調節できる、比較的高機能なこたつに使われています。
3ピンコードは単に電気を送るだけでなく、コントローラーからの温度調節信号をヒーターに伝える役割も担っています。この信号の形式がメーカーごとに異なるため、見た目が似ていても、違うメーカーのコードを接続すると「電源が入らない」「温度調節ができない」といった不具合が発生します。
そのため、3ピンコードを交換する場合は、メーカー名と「型番(かたばん)」の一致が絶対条件となります。

まずは接続部分のピン数を確認しよう
正しいコードを見つけるための、最も簡単で重要な最初のステップは、物理的な確認です。
まずは、こたつヒーター本体から電源コードを一度引き抜いてみましょう。そして、コードの差込口の穴がいくつあるか、あるいはヒーター本体側のピンが何本あるかを数えてください。
この作業だけで、ご自宅のこたつが汎用性の高い「2ピン」なのか、それとも型番確認が必須の「3ピン」なのかを判別できます。この一手間が、間違ったコードを購入してしまう失敗を防ぐための最も確実な方法です。
型番がわからない時の対処法


3ピンタイプだったけれど、肝心の型番がどこにも見当たらない、というケースもあるかもしれません。そんな時は、以下の場所を探してみてください。
1. 古いコードやコントローラー本体
電源プラグの付け根や、手元の温度コントローラーの裏側などに「KE21D」のような英数字の羅列が印字されていないか確認しましょう。
2. 取扱説明書
もし保管してあれば、取扱説明書の仕様ページや保証書に、適合するコードの型番が必ず記載されています。
3. ヒーターユニット本体
最終手段として、こたつの天板を外し、ヒーターユニット本体を見てみましょう。本体側面に貼られたシールに、ヒーター自体の型番が記載されています。その型番を元に対応するコードを探すことができます。
それでも分からない場合は、古いコードや接続部分の写真を撮って家電量販店の店員さんに見せたり、メーカーの「お客様相談センター」に問い合わせたりする方法もあります。
メトロ社の便利なコード取替ナビ
もしご自宅のこたつヒーターが国内トップシェアを誇る「メトロ電気工業」製であれば、非常に便利な公式ツールが使えます。それが「こたつコード取替ナビ」です。
このウェブサイトでは、手元にある古いコードの型番、またはヒーターユニットの型番を入力するだけで、現在購入できる正しい交換用コードの型番を即座に教えてくれます。
どのコードを買えばいいか分からない、と悩んだ時には、まずこのツールを使ってみるのが最も確実で早い解決策となるでしょう。
安全に使うためのこたつコードの選び方


- こたつの線がない時に見るべきポイント
- こたつのコードだけ買いたいならコレ
- 古いコードを使い続ける危険性
- コードを長持ちさせる正しい使い方
- 万が一の最終手段はヒーター交換
- こたつの線だけ買う時のまとめ
こたつの線がない時に見るべきポイント
こたつの線がない、あるいは断線してしまった場合に、新しいコードを購入する前に必ず確認すべきポイントをまとめました。この3点をチェックすれば、購入の失敗をぐっと減らせます。
ポイント1:ピンの数(2ピンか3ピンか)
前述の通り、これが最も重要です。ヒーター本体の接続口を必ず確認しましょう。
ポイント2:型番(3ピンの場合)
3ピンの場合は、メーカーと型番が一致しているか、あるいはメーカーが指定する後継品であるかを必ず確認してください。
ポイント3:電気の定格
コードの仕様に「7A 125V」などと書かれていますが、日本の家庭用コンセントは100Vなので、125V以上の表記があれば問題なく使用できます。市販の交換用コードは最大700Wまでのこたつに対応しているものがほとんどで、一般的なこたつの消費電力(500W~600W)を超える心配はまずありません。
こたつのコードだけ買いたいならコレ
ここでは、実際に市販されている交換用こたつコードの中から、信頼性が高く人気のあるおすすめ製品をタイプ別に紹介します。どれを選べば良いか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。



| モデル (型番) | タイプ | 主な特徴 | こんな人におすすめ |
|---|---|---|---|
| メトロ BC-2PL(A) | 2ピン | 高い信頼性、電流ヒューズ、L字プラグ | 定番で安心な基本モデルが欲しい方 |
| メトロ BC-KE21D(A) | 3ピン | メトロ専用、手元電子コントローラー | メトロ製こたつで手元操作をしたい方 |
| オーム電機 HS-KO3Mシリーズ | 2ピン | 高コストパフォーマンス、断線防止機能 | 費用を抑えつつ基本性能を確保したい方 |
| コイズミ KBK-7090 | 2ピン | 二重成形プラグによる高い安全性 | コイズミ製品ユーザーや安全性を重視する方 |
| メトロ BC-2PLT(A) | 2ピン | 5時間自動オフタイマー、節電・安全 | 消し忘れ防止や省エネを重視する方 |
特に、消し忘れが心配な方にはタイマー付きのモデルがおすすめです。火災リスクを低減する安全機能としてだけでなく、無駄な電気代を抑える節電効果も期待できます。
古いコードを使い続ける危険性
「まだ使えるから」と、被覆が破れたり、根元がぐらついたりしている古いコードを使い続けるのは非常に危険です。特に注意したいのが「半断線(はんだんせん)」という現象です。
これは、コードを引っ張ったり家具で踏みつけたりすることで、内部の細い銅線が何本か切れてしまい、残った数本の線だけで電気が流れている状態のこと。この細くなった部分に通常通りの電気が流れると、電気抵抗が急上昇して異常な高熱を発生させます。
この熱がコードの被覆を溶かし、ショートして火花が散り、近くの布団やカーペットに着火して火災に至るケースが実際に報告されています。
ビニールテープなどで補修して使い続けるのも、この危険な状態を自ら作り出すことになりかねません。コードに損傷を見つけたら、絶対に使い続けずに新しいものと交換しましょう。
コードを長持ちさせる正しい使い方
新しく購入したコードを、長く安全に使うための簡単なコツをご紹介します。日頃から少し気をつけるだけで、コードの寿命は大きく変わります。
- コンセントから抜くときは、コードを引っ張らず必ずプラグ本体を持つ。
- こたつの脚や座布団、家具などでコードを踏みつけない、圧迫しない。
- 保管する際に、コードをきつく折り曲げたり、巻き付けたりしない。
- 定期的にプラグの根元などに破れや変色がないかチェックする。
万が一の最終手段はヒーター交換
非常に古いこたつで、メーカーも既になく、交換用のコードがどうしても見つからない…。そんな最悪のケースに直面することもあるかもしれません。そんな時は、ヒーターユニットごと交換するという選択肢があります。
新しいこたつを丸ごと買うと数万円かかりますが、ヒーターユニットだけの交換なら5,000円から8,000円程度で済むことが多く、費用対効果の高い方法です。最新のヒーターは省エネ性能が向上していたり、ファン付きで隅々まで暖かくなったりと、性能がアップグレードされるメリットもあります。もちろん、新しいヒーターにはそれに適合する新品のコードが付属しているので、コード探しの悩みも根本的に解決します。
こたつの線だけ買う時のまとめ
- こたつコードの互換性は「条件付き」で可能
- 鍵を握るのは接続部分の「2ピン」か「3ピン」か
- 2ピンタイプは汎用性が高くほぼ共通で使える
- 3ピンタイプはメーカーと型番の一致が必須
- まずはヒーター本体の接続口を確認することが第一歩
- 3ピンの場合は古いコードや説明書で型番を探す
- 型番不明時はヒーター本体のシールを確認する
- メトロ社製なら「こたつコード取替ナビ」が便利
- 購入前にはピンの数と型番を最終チェック
- おすすめは信頼性の高いメーカー製の交換コード
- 消し忘れ防止にはタイマー付きモデルが安心
- 損傷した古いコードの使用は火災リスクがあり危険
- 「半断線」は異常発熱を引き起こす
- コードの自己流修理は絶対にしない
- どうしてもコードが見つからない場合はヒーター交換も検討









