オイルレスヒーターの電気代は高い？おすすめ機種を徹底比較

冬の暖房選び、毎年悩んでいませんか？

「エアコンの風は暖かいけど、肌がカサカサになるし、喉もイガイガ…」「ファンヒーターはすぐに暖まるけど、ゴーッという音がうるさくてテレビの音が聞こえにくい…」そんな、よくある冬の悩みをスマートに解決してくれるのが、今注目のオイルレスヒーターです。

でも、名前は聞いたことがあっても、「電気代が高いんじゃない？」「オイルヒーターと何が違うの？」「たくさん種類があって、どの製品を選べばいいのか分からない…」といった疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

この記事では、そんなオイルレスヒーターの気になる電気代の真実から、あなたにピッタリの一台を見つけるための比較ポイントまで、専門家の視点で徹底的に解説します。

この記事を読み終える頃には、オイルレスヒーターに関する疑問がスッキリ解消され、「これなら我が家にぴったりかも！」と思える一台にきっと出会えるはずです。

オイルレスヒーターの電気代と賢い選び方

オイルレスヒーターとは？基本を解説

オイルレスヒーターは、その名の通り、内部にオイル（熱媒体油）を使わずに部屋を暖める、新世代の暖房器具です。本体内部にあるヒーターが、アルミニウムなどで作られた金属製の放熱板（フィン）を直接加熱。そこから生まれる「輻射熱」と「自然対流」という2つの優しい熱の力で、お部屋全体を陽だまりのような心地よい空間に変えてくれます。

「輻射熱」とは、焚き火にあたっている時のような、じんわりと体の芯から温まる感覚をもたらす熱のことです。空気を暖めるのではなく、壁や床、天井、そして人体に直接熱を届けるため、ぬくもりが持続しやすいのが大きな特徴です。

一方で「自然対流」は、ヒーター下部から取り込んだ冷たい空気を本体内部で暖め、軽くなった暖かい空気が上部から放出されることで生まれる穏やかな空気の循環を指します。これにより、お部屋の隅々まで均一に暖めることができるのです。

エアコンの風が苦手な方や、ファンヒーターの作動音が気になる方にとって、静かでクリーン、そして乾燥しにくい快適な暖かさを提供するオイルレスヒーターは、まさに理想的な選択肢と言えるでしょう。

オイルヒーターとの違いは？

見た目がよく似ているため混同されがちなオイルヒーターですが、オイルレスヒーターとはいくつかの重要な違いがあります。その中でも最大のメリットは、部屋が暖まるまでのスピード、つまり「速暖性」です。

従来のオイルヒーターは、まず内部のオイルをじっくりと暖め、その熱がフィンに伝わってから放熱が始まるため、部屋全体が暖かさを感じるまでにはかなりの時間が必要でした。

しかし、オイルレスヒーターはオイルを介さずにヒーターが直接フィンを加熱するため、スイッチを入れてから5分〜10分ほどで暖かさの立ち上がりを感じることができます。忙しい朝や、冷え切って帰宅した直後にすぐ暖まりたい時、この差はとても大きく感じられるはずです。

ただし、良い点ばかりではありません。オイルヒーターの持つ「電源を切ってもしばらくほんのりと暖かい」という蓄熱性の高さは、オイルレスヒーターにはあまり期待できません。熱しやすく冷めやすいという特性を理解しておくことが、購入後のミスマッチを防ぐ上で大切です。

気になる電気代をシミュレーション

オイルレスヒーターの購入を検討する際、誰もが一番に気になるのが電気代でしょう。「消費電力が大きくて、電気代が高くつくのでは？」というイメージが先行しがちですが、実際のところはどうなのでしょうか。

電気代は「消費電力(kW) × 使用時間(h) × 電気料金単価(円/kWh)」という計算式で算出できます。ここでは、多くのモデルで採用されている最大消費電力1500Wを例に、1時間あたりの電気代の目安を見てみましょう。（電気料金単価は全国家庭電気製品公正取引協議会が定める目安単価31円/kWhで計算）

出力設定	1時間あたりの電気代の目安
強（1500W）	約46.5円
中（900W）	約27.9円
弱（600W）	約18.6円

確かに、最大出力で 運転し続けると、電気代は決して安くはありません。しかし、重要なのは、最近のモデルは常に最大出力で動き続けているわけではないということです。

お部屋が設定した温度に到達すると、ヒーターは自動的に出力を弱めたり、運転を停止したりを賢く繰り返して温度を維持します。そのため、実際の電気代は上記の計算よりも安くなることがほとんどなのです。

最近のモデルは、ただパワフルなだけでなく、家計に優しくなるような工夫が満載です。次の項目でその秘訣を詳しく見ていきましょう。

電気代を節約する4つの賢い使い方

高性能な製品を選ぶことも大切ですが、日々の使い方を少し工夫するだけで、オイルレスヒーターの電気代は驚くほど抑えることができます。誰でも今日から実践できる、効果的な4つの節約術をご紹介します。

 最適な設置場所は「窓際」

ヒーターを置く場所として最も効果的なのは、ずばり「窓の下」です。

冬場、室内の熱が最も逃げやすいのが窓。窓から忍び寄る冷たい空気の壁（コールドドラフト）を、ヒーターから立ち上る暖かい空気のカーテンでブロックするイメージです。これにより、冷たい空気が室内に広がるのを防ぎ、暖房効率を劇的に改善させることができます。

部屋の断熱性を高める

オイルレスヒーターは、気密性や断熱性の高いお部屋でこそ真価を発揮します。

厚手で床まで届く長さのカーテンに替えたり、窓に市販の断熱シートを貼ったりするだけで、熱が外に逃げるのを大幅に防げます。ドアの隙間に隙間テープを貼るといった小さな工夫も、積み重なれば大きな節電効果を生み出します。

他の暖房器具との併用（ハイブリッド暖房）

この「ハイブリッド暖房」は、それぞれの暖房器具の得意分野を活かす非常に賢い方法です。

冷え切った部屋を素早く暖めたい帰宅直後などは、まずエアコンなどの速暖性が高い器具で一気に目標温度まで室温を上げます。その後、オイルレスヒーターにバトンタッチして、その快適な温度を静かにキープするのです。

オイルレスヒーターの弱点である立ち上がりの時間をカバーしつつ、長所である快適なぬくもりの維持を最大限に引き出せます。

サーキュレーターを併用する

暖かい空気は軽く、どうしても天井付近に溜まってしまいがち。そこでサーキュレーターの出番です。

室内の空気を優しく循環させることで、「足元は寒いのに顔は火照る」といった不快な温度ムラを解消できます。部屋全体の温度が均一になることで体感温度が上がり、設定温度を1〜2℃下げても快適に過ごせるため、これが直接的な節電に繋がります。

省エネ機能で電気代を抑える

最近のオイルレスヒーターは、単に部屋を暖めるだけでなく、いかに効率良く、そして経済的に運転するかという点にも力が入れられています。製品選びの際には、搭載されている省エネ機能にもぜひ注目してみてください。

エコモード（ecoモード）

これは多くの現行モデルに搭載されている、いわば「おまかせ節約モード」です。ボタンを一つ押すだけで、ヒーターが室温を感知し、最適な電力レベルを自動で選択して無駄な電力消費を賢くカットしてくれます。「ちょっと肌寒いかな？」と感じさせない絶妙な温度コントロールで、意識することなく快適さと節電を両立してくれる、とても便利な機能です。

プログラムタイマー機能

タイマー機能は、電気代節約における最強のパートナーです。例えば、「朝起きる1時間前に運転を開始し、家を出る時間に自動で停止。そして夕方帰宅する30分前に再び運転を開始し、就寝時間に合わせて停止する」といった設定をしておけば、寒い思いをすることなく、うっかり消し忘れるといった無駄も防げます。機種によっては、曜日ごとや1時間ごとに細かく温度設定ができる高機能なものもあり、ご自身のライフスタイルに完璧に合わせた運転が可能です。

安全性が高く子供部屋にも最適

オイルレスヒーターが多くのご家庭で選ばれる大きな理由、それは他の暖房器具と比較して格段に高い安全性にあります。

好奇心旺盛な赤ちゃんや小さなお子様は、何にでも興味を示し、手を伸ばしがちです。高温になる石油ストーブやハロゲンヒーターでは、一瞬も目が離せずヒヤッとすることも少なくありません。その点、多くのオイルレスヒーターは、本体の平均表面温度が約60℃前後と、万が一触れてしまってもすぐに大やけどには繋がりにくいよう低温化設計がなされています。この「安心感」は、子育て中のご家庭にとって何にも代えがたい大きなメリットと言えるでしょう。

もちろん、火を一切使わないため、火災や不完全燃焼による一酸化炭素中毒の心配はゼロ。さらに、燃焼系の暖房器具のように室内の酸素を消費することもないため、睡眠中など長時間過ごす空間でも安心して使用できるのです。

人気オイルレスヒーター5選を徹底比較

モデル	市場ポジション	最大出力	適用畳数	独自の強み	理想的なユーザー像
デロンギ MDHAA15WIFI	プレミアム / スマート	1500W	10～13畳	究極のスマート制御と精密性	最高の機能を求めるテクノロジー愛好家
ユーレックス EHT-M15QDF	高品質 / 高効率	1500W	10～13畳	高い省エネ性能、日本製	品質とランニングコストを重視する計画的な消費者
コロナ DHS-1525	主流 / パワフル	1500W	10～13畳	パワフルで信頼性の高い暖房	パワフルな主暖房を求める実用主義者
ディンプレックス ECR12E	エントリー / 高コスパ	1200W	8～10畳	シンプルさと圧倒的な価格	予算を抑えたい、または小さな部屋で使うユーザー
シロカ かるポカ SN-M251	ニッチ / 超軽量	1200W	最大10畳	超軽量 (4.8kg), 遠赤外線	ヒーターを頻繁に移動させる必要があるユーザー

製品選びで失敗しないための比較ポイント

オイルレスヒーターと一口に言っても、今では様々なメーカーから、それぞれ特徴を持った製品が数多く販売されています。選択肢が豊富なのは嬉しい反面、どれを選べば良いか迷ってしまいますよね。そこで、ご自身のライフスタイルにピッタリの一台を見つけるために、比較すべき重要なポイントをいくつかご紹介します。

1. 適用畳数
これは製品選びにおける基本中の基本であり、最も重要なスペックです。リビングで使いたいのに、寝室用のパワーの小さなモデルを選んでしまうと、常に最大出力でフル稼働してもなかなか部屋が暖まらず、結果的に電気代だけが無駄にかかってしまいます。必ず、使用したいお部屋の広さ（畳数）を事前に確認し、それに適合するか、少し余裕のあるモデルを選ぶようにしましょう。

2. スマート機能（Wi-Fi連携など）
デロンギに代表される一部のプレミアムモデルには、スマートフォンアプリと連携できるWi-Fi機能が搭載されています。これにより、外出先から電源を操作したり、曜日ごとに詳細な運転スケジュールを組んだりすることが可能になります。利便性をとことん追求したい方や、スマートホーム化を進めている方には見逃せないポイントです。

3. 携帯性（重量とキャスター）
オイルレスヒーターはオイルヒーターよりは格段に軽いものの、製品によって重量には5kg近い差があることも。日中はリビング、夜は寝室へ、というように複数の部屋での使用を想定している方は、本体の重量や、キャスターがスムーズに動くかどうかも、快適に使うための大切な比較基準になります。

【ハイテク派】デロンギ MDHAA15WIFI

「どうせ買うなら、機能も性能も一切妥協したくない！」という、最高の快適性を求めるあなたにおすすめなのが、デロンギの最上位モデル「マルチダイナミックヒーター」です。このモデルを象徴するのが、Wi-Fiを介した先進的なアプリ連携機能です。

専用アプリを使えば、外出先から帰宅時間に合わせて電源を入れたり、逆に消し忘れても遠隔でオフにしたりと、操作は自由自在。GPSと連携し、自宅に近づくと自動で電源をオンにする、なんて未来のような使い方も可能です。さらに、電力消費量をグラフで確認することもでき、節電意識も高まります。室温を±0.1℃という驚異的な精度でキープする高度な温度管理技術は、常に春のような快適な空間を保ち、過剰な加熱による無駄な電力消費を極限まで抑えてくれます。

本体価格は高価ですが、それを補って余りあるほどの満足感と、これまでの暖房の常識を覆す新しい体験を提供してくれます。レビューで「もうエアコンには戻れない」という声が多いのも納得の、まさに「憧れの一台」です。

【省エネ派】ユーレックス EHT-M15QDF

「海外ブランドもいいけれど、やっぱり信頼できる日本品質がいい」「初期投資も大事だけど、長期的な電気代をもっと重視したい」そんな堅実で賢い選択をしたいあなたには、国内メーカーのユーレックスが最適です。このモデルの最大の強みは、トップクラスの省エネ性能と、日本の暮らしに寄り添う細やかな機能性です。

特に秀逸なのが、24時間、1時間ごとに個別の温度設定が可能な独自の高機能スケジューラー「マイタイマー」機能です。

例えば、「在宅ワークの平日は朝6時に20℃で起床し、日中は18℃で快適に作業。そして夜は22℃でくつろぎ、就寝後は深夜電力で16℃をキープ」といったように、ご自身の生活リズムに完璧に合わせた無駄のない温度管理が可能です。これにより、快適さを一切犠牲にすることなく、電気代を徹底的に節約できます。

国内の工場で一台一台丁寧に作られているという安心感と、ランニングコストを抑えるための知恵が詰まった、長期的な視点で見ても非常に満足度の高い選択肢です。

【コスパ派】ディンプレックス ECR12E

「オイルレスヒーターの心地よさは気になるけど、いきなり何万円もする高価なモデルはちょっと…」と、購入をためらっている方にこそおすすめしたいのが、ディンプレックスのエントリーモデルです。最大の魅力は、なんといってもその圧倒的なコストパフォーマンスの高さ。

上位モデルのような複雑なプログラム機能はありませんが、その分操作はダイヤル式などで非常にシンプル。誰でも直感的に使うことができます。

それでいて、オイルレスヒーターの核心的な魅力である「静かで、クリーンで、速暖」という性能は十分に備わっており、特に書斎や子供部屋、寝室といった中小規模のお部屋での補助暖房として、その真価を存分に発揮してくれます。1万円台から購入できる手頃な価格で、あの陽だまりのような暖かさを体験できるのは大きな魅力です。

ただし、エコモードや高機能なタイマーは搭載されていないため、リビングなどで長時間つけっぱなしで使うと電気代がかさむ可能性もあります。使う時間や場所を限定するなど、少し工夫して使うのが賢い活用法です。

【軽量派】シロカ かるポカ SN-M251

「一台のヒーターを、家のあちこちで使いたい！」というアクティブなニーズに完璧に応えてくれるのが、シロカの「かるポカ」です。そのキャッチーな名前が示す通り、本体重量は驚きの約4.8kg。他のモデルが10kg前後ある中で、この圧倒的な軽さは唯一無二の強みです。

女性でも片手でひょいと持ち上げられるので、例えば、寒い朝は脱衣所でお風呂に入る時だけさっと持ってきて使い、日中は日当たりの悪い書斎で、夜は寝室で、といったフットワークの軽い使い方が可能になります。

大掛かりな暖房器具を置くスペースがない場所でも重宝します。また、体の芯まで直接暖めるとされる遠赤外線を放射する天然鉱石「マイカ」パネルを採用しており、他の対流式モデルとは一味違った、ダイレクトな暖かさを感じられるのも特徴です。

一点、注意が必要なのは、この人気モデルはすでに生産が終了している可能性が高いことです。もし新品が見つからない場合は、同じく軽量・コンパクトさを特徴とする他メーカーの製品（山善など）を探してみるのも良いでしょう。

まとめ：オイルレスヒーター電気代と機種比較

今回は、冬の新しい快適暖房、オイルレスヒーターの気になる電気代から、賢い使い方、そしてあなたに最適な一台を見つけるための比較ポイントまで、詳しく解説してきました。最後に、この記事の重要なポイントをリスト形式で振り返ってみましょう。

• オイルレスヒーターは輻射熱と自然対流で穏やかに暖める
• ファンを使わないので運転音が非常に静かで空気がクリーン
• 従来のオイルヒーターよりも速暖性が高く軽量で扱いやすい
• 電気代は使い方や省エネ機能の活用次第で大きく変わる
• 節電の最大のコツは熱が逃げやすい窓際に置くこと
• エアコンやサーキュレーターとの併用でさらに効率アップ
• エコモードやタイマー機能を積極的に活用しよう
• 本体表面温度が低く安全機能も充実しているので子供部屋にも安心
• 製品選びで最も重要なのは部屋の広さに合った適用畳数を選ぶこと
• ライフスタイルに合わせてスマート機能や携帯性を比較検討する
• 【デロンギ】は機能と性能を追求するハイテク派におすすめ
• 【ユーレックス】は品質と長期的な省エネを重視する堅実派に最適
• 【ディンプレックス】は手頃な価格で試したいコスパ派の入門機
• 【シロカ】は家中で使いたいアクティブな軽量派にぴったり
• あなたに最適な一台を見つけて、この冬を快適に過ごしましょう

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